神のみぞ知る
あなたの寿命は何歳ですか?
いきなりすみません。

皆さんは「私は健康だから長生きするわよ」と
思っていらっしゃいませんか?
いやいや…あ、冒頭から失礼すぎますね。
すみません。
でも、寿命って誰にもわからないんです。
まさに神のみぞ知るです。
質問です
・あなたの大切な人とは本当に両思いですか?
・家族やパートナーといる時ってどんな感じですか?
・話さなくてもわかるでしょと思っていませんか?
・喧嘩したり、口をきかなかったりしていませんか?
・いて当たり前と思っていませんか?
・想いは相手に届いていると思いますか?
・感謝なんていつでも言えると思っていませんか?
・照れくさくて言えるわけないと思っていませんか?
寿命
最初にお話ししたように寿命って誰にもわからないんです。
ニュース速報で芸能人の方や著名人の方の訃報を見ると
「え?この前までテレビ出てたじゃん!」と思ったこと
ありませんか?
わたしも志村けんさんの時にはびっくりしました。
私はありがたいことにまだ生きていますが
倒れた時は突然やってきました。
その時は会社員で仕切っていた私は
数時間後に始まる現場の事が心配で心配で
弟にしつこく会社の番号を知らせて
行けなくなったと伝えるように
書類はどこにあって、伝票は…と
声も出ないのに一生懸命吐息で話していました。
看護師さんに
「そんなことは会社の人がやるからあなたは
黙って治療を受けなさい」と怒鳴られてハッとし
話すのをやめ、意識が遠のいたのを覚えています(笑)
今となってはだれにも頼れなくて
一人でがんばっていたんだなと懐かしく思います。
ドライバー
当時、建築資材を作り、配送する会社に勤めていて
わたしはドライバーさんたちの司令塔をしていました。
お客様から注文を受け、作成し、積み込み、
伝票・配達先の地図を持たせて送り出す仕事。
社長が居ない時にはわたしが代理を務めていましたが
女の私が仕切ることをよく思っていない
ドライバーさんたちは反発したり、
嫌がらせをしたり、怒鳴ってきたり散々でした。
ま、そのストレスで倒れるのですが(笑)
今考えればわかります。何にも知らない女の私が
社長の一言だけでいきなり社長の代理で
仕切り始めたのですから無理もありません。
でもその時私は仕事を覚えることで一生懸命で

「なんで意地悪するんだろう」
「何で怒鳴るんだろう」
「勝手なことばかり言って!嫌いっ!」と
自分が被害者のようなつもりでとっても悲しかったです。
でも、ドライバーさんたちは会社の宝。
ドライバーさんたちがいなければ
材料を運んでくれなければ
わたし達はお給料をもらえません。大切なドライバーさん。
だから時にはドライバーさんを守るためお客様とけんかをし、
営業さんに怒られたことも何度か…
お客様たちの間では怖がられていました(笑)
男性社会でしたから、か弱い女性ではいられませんでした…
今では懐かしい思い出です。
実は、倒れる数日前あるドライバーさんと社長の前で
怒鳴りあいの大喧嘩をしていました。
そのドライバーさんは

現場か早く終わっていても
次出たくないから近くでさぼっていたり
「残業はしたくない」「休日出勤もしたくない」
「残業するなんて馬鹿がすることだ」
「事故ったから後始末よろしく!」など
とってもわがままでした。
行きたくない現場は勝手に荷物を降ろして帰ってきたり…
何度お客様に謝ったことか。
私に要望を言うだけならまだしも
一生懸命残業してくれているドライバーさんの
悪口まで言っていることは許せませんでした。
それでも大人ですから流していたのですが
黙っていたから余計よくなかったのかもしれません。
言動が目に余るようになってきました。
わたしにも限界がきました。
とうとう「明日から会社来なくていいよ」と言ってしまいました。
究極のパワハラですね。でも相談の上の社長命令でした。
言っていいよと。
これ以上、ほかのドライバーさんに迷惑はかけたくなかったし

わたしも方々に謝るのが疲れていたのかもしれません。
ドライバーさんからもちろんどうしてだと怒鳴られました。
本人からしたら黙っていた私からのクビ通告ですからね。
無理もありません。とりあえず1週間休ませました。
その間、残業できない人を考えずに配車ができることは
わたしにとって天国でした。
でもいつまでも休ませておくわけにはいきません。
ドライバーさんにはかわいがっている大事なひとり娘がいるのです。
生活給ですからね。一週間の欠勤(有休ですが)は大打撃です。
社長と相談し、呼び、直接対決となったのです。
対決
最初は冷静でした。どうしてさぼるのか?
どうして残業はしたくないのか?
色々聞きだしました。
でも出てくる言葉は自分勝手わがまま放題。散々でした。
私の事も悪口言い放題。
ま、社長がいたのでいつもよりは控えめでしたが(笑)
社長が口を開きました。
「言いたいことがあるなら何言ってもいいから言え。」
この一言で我慢していたものが一瞬で弾けました。
わたしの立場になって考えたことがある?
残業しない、早出はしたくない。

時間がかかるところは嫌、
それではわたしはいったいどうしたらいいの?
あなたならどう配車します?
娘さんが同じことを言われているとしたら言える?
残業している人は馬鹿?その馬鹿に助けられている人は誰?
馬鹿なのはどっちだーっ!
みんな我慢して仕事してやってんだ!
明日から仕事変わるから変わりにやってみせてよ!
そのかわり私も残業しないからよろしく!
…子供の喧嘩です(笑)
人に対して怒鳴ったことない私は震えていました。
小心者すぎます(笑)
でも、スッキリ!言いたいことはだいぶ言えました。
対してドライバーさんの目はまん丸です。
日頃大人しく、言いたいことがあっても飲み込んで
「すみません」「よろしくお願いします。」しか
言っていませんでしたからね(笑)
さぞやびっくりしたことでしょう。
想い
倒れて一週間はナース室の横で監視されつつ
24時間点滴しながら過ごしました。

多くの検査や点滴を交換する以外、何もすることがなく、
病室の天井を見ている日々でした。
体調が安定してくると一般病棟に移り
座ることからリハビリを始め、ゼリーを食べる練習など
リハビリの時間が増えていきました。
それでも時間はたっぷりありすぎます。
病院のベットの上でいろいろな事を考えていました。
もう働けないでしょうから
退職願を書くため便箋を用意してもらい
だらんとした左半身を右側でバランス取りながら
ベッドサイドテーブルで退職願を書きました。
左手で紙を抑えられずに書く文字は不格好で
とっても情けなくなったのを覚えています。
手紙魔のわたし(笑)
日頃からお付き合いのある社長さん等には手紙を添えて
贈り物をしたりしていました。
社長に手紙を添えようと思ったのと同時に
ドライバーさんたちみんなのことも
気になっていました。
〇〇さんは元気かな?
〇〇さんは道間違っていないかな?
〇〇さんはちゃんとお昼食べられているかな?
いい大人ですし、きちんとやっているとは思いますが
もうお別れだと思うと手紙を書かずにいられませんでした。
でも座っていられるのはせいぜい30分。
まだ倒れたてでしたから(笑)
慣れるのには時間がかかりました。
書いては休み、書いては休み。
ベッドを自動で起こすリモコンには
大変お世話になりました(笑)
他の地区のドライバーさんも含め、約40人の
ドライバーさん一人一人に二言三言ずつですが
素直な今の想いを書きました。
いつも現場の状況を詳しく教えてくれてありがとう
いつも嫌な顔一つせず笑顔で受けてくれてありがとうございました
いつも無線での冗談で笑わせてくれてありがとうございました
そして喧嘩したドライバーさんにも書きました

「お互い言いたいことを言い合って、
これからという時に倒れてしまってすみません。
また気持ち新たに冗談を言い合いながら
笑顔でお仕事をしたかったです。
ごめんなさい。ありがとうございました。」
情けなさ、別れなければならない悲しさ、悔しさ…
いろんな感情で泣きながら書きました。
当時はもう会えないと思っていましたから…
それはそれは今生の別れのような気持ちでした。
数か月後には運転して歩いて会いに行くことになるのに(笑)
退院後
治療に1か月、リハビリに2か月
ぴったり3か月で退院しました。
あれだけだらんとしていた左半身も
リハビリのおかげで最終的には
小走りができるまでになりました。
退院後すぐに免許センターで検査を受け、
免許の許可をいただき、実家に歩いて
車を取りに行き、数日後には運転をしました。
リハビリの甲斐あって歩いたり、運転できる楽しさで
疲れが吹っ飛んだのを覚えています。
ベッド周りだけの生活が3か月も続きましたからね。
自由に行動できる楽しさが疲れを上回りました。
病院に検査に行く朝の運転中、対向車が遠くから
クラクションを鳴らしてます。
びっくりして対向車を見るとなんと会社のドライバーさん!
私に手を振ってくれているではありませんか。
びっくりして慌てて見ることしかできませんでした。
走っていくと次々とクラクションが!
わたしを見つけた最初のドライバーさんが
無線で知らせてくれたのでしょう

次々と走ってくる対向車がクラクションを鳴らして
手を振ってくれています。
あれだけ嫌われていると思っていたドライバーさんたちが
「退院おめでとう!」と言ってくれているようでした。
ちょっと恥ずかしかったですが(笑)
その後、私が別の会社に移ってからも
車を買い替えるまでそれは続きました。
もちろん喧嘩したドライバーさんも
とびっきりの笑顔で(笑)
本当にありがったです。
私の想いが通じたのかなと勝手に思っています。
届けていますか?
わたしはありがたいことに生きていました。
脳梗塞なのであの日あの場で
死んでいてもおかしくありません。
多分死んでいたら、仕事が気がかりで、
ドライバーさんたちの事が気がかりで
会社の呪縛礼?として
成仏できていなかったでしょう(笑)
ありがたいことに感謝や素直な気持ちを
ドライバーさんたちに伝えることができました。
今回はドライバーさんたちとのエピソードを
書きましたが、冒頭で質問した家族やパートナーに
当てはめてみてください。
ちょっとしたすれ違いで喧嘩をした大切な方と
突然の別れをしなければならなかったら…
亡くなったほうもご自身も
とっても後悔すると思いませんか?
ぜひ、この記事をお読みになった後、
お相手に素直な気持ちを伝えてみてください。
恥ずかしい時は手紙で。

それでも恥ずかしいよという方は
出かける間際で構いません。
「いつもありがとう」と一言言って
外出してしまいましょう(笑)
お夕飯のおかずが一品
増えているかもしれませんよ?(笑)
家族が、大切なパートナーが、
ほんの少し優しくなるかもしれません。
そうするとこちらもやさしく接することができて
幸せが増えるかもしれませんね。
たった一言勇気をもって伝えることで
幸せが増えるなら、笑顔が増えるなら
やってみる価値ありますよね?
ぜひ、これをきっかけとして
大切な人との距離を縮めてみませんか?

